あ行
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アコースティック録音
SPレコード初期の頃は、集音器(ラッパ)の奥に取り付けられた振動板で直接針を振動させてレコード原盤にカッティングする、「機械式吹き込み」(「アコースティック録音」あるいは「旧吹き込み」とも呼ばれる)で録音された。機械式吹込みでは、演奏者がラッパの近くに集合し、エンジニアの指示に従って演奏中にラッパとの距離を調整したり、大音量を発するシュトローヴァイオリンを使って演奏するなど、演奏者にとって不自由が多かった。
旧吹き込み時代の録音は電気録音以降に再録音されたケースが多い。しかし、旧吹き込み時代に死去したり、あるいは旧吹き込み時代に全盛期であったミュージシャンや演奏家の録音にはすぐれたものも多い。また、機械式吹き込み最後期の1924年ころはそれなりに技術が完成されており、最初期の電気録音よりも良い成果を挙げている例もある。旧吹き込みによるSPレコードはその録音原理が蓄音機の再生方式と共通しているため、電気再生よりも蓄音機での再生により豊かな再生音が得られる場合がある。
あらえびす
野村 胡堂(のむら こどう、1882年10月15日 - 1963年4月14日)は、日本の小説家・作家・音楽評論家。音楽評論家としての筆名は野村あらえびす。『銭形平次 捕物控』の作者として知られる。本名:野村 長一(のむら おさかず)、娘は作家の松田瓊子。
彼の書いた名曲決定盤上下2巻はSPレコードの収集家にとってはバイブル的存在である。
エジソン
音楽を生ではなく録音再生する製品として最初に登場したのがエジソンの蓄音機で、円柱の蝋管に音を深さで刻む蝋管式蓄音機で、音を出すには音の溝を針でなぞってそのまま機械的に振動板へ振動を伝える構造で、振動板の中心点に接着してある紐が引っ張って振動を伝える仕組みになっている。具体的にはとても複雑な仕組みで、角度や長さ等が厳密に設計されていて大変精巧な作りになっている。 この音を出すパーツをサウンドボックス、あるいはレプロデューサーといい、今でいえばスピーカーに相当するパーツで、振動板は現在のスピーカーの振動板が平行往復運動するのと違い、振動板の中央の点で駆動される為、振動板は撓み運動で音を出している。この振動板の中央を点で駆動する仕組みはマグネチックスピーカーも同じで、戦後のダイナミックスピーカーが出るまで続いた。
オートストッパー
蓄音機の自動停止の機構で、SP盤が演奏が終わると、サウンドボックスの針が盤の最内周に至った時、自動的に停止できるようになっている。
岡田則夫
1946年、東京都文京区本郷に生まれる。日本大学文理学部を卒業後、出版社に勤務する傍ら落語・寄席・演芸をはじめとする芸能史の史料を蒐集し、ミュージックマガジン社より刊行されている雑誌『レコード・コレクターズ』などに研究成果を発表。また同誌に連載された「蒐集奇談」・「続蒐集奇談」ではSPレコードをはじめとする史料の収集に纏わる逸話を披露し、現在においてもレコードを収集する際の貴重な手引きとして活用されている。出版社を定年退職後は神田神保町に事務所「いにしえ文庫」を開設、CD製作をはじめとする各種のメディアに音源を提供し、またレコードコンサートを開催するなどして活躍中。(ウィキペディアより)